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インサイダー疑惑

村上ファンドがインサイダー疑惑をかけられた。
大規模な株取引にインサイダー疑惑は付きものだ。あれだけ派手にやれば誰でも疑問を持ちたくなるだろう。インサイダー問題は、その制御がむずかしい。当局は大量増員して異常な株取引を監視しているが、日々膨大な全ての取引を監視できるわけではない。立件するにしても相当の証拠集めが必要だから、大きな、そして目立つ取引に視点が偏るのは当然だ。
ところで、皆、インサイダー事件をどう見ているだろう。法律を犯すわけだから確実に違法行為だ。でも殺人や誘拐事件ほど事件そのものへの反感や違和感を感じているだろうか。自殺者が出るようなサラ金の取り立て事件も、元の金額で言えば数百万円の話だ。しかも返済をしないというルール違反がまず先にある。インサイダー事件ともなれば、けた違いの何百億の話なのに、どちらの事件が重く心に響くだろう。数百億円あれば、どれだけの技術開発ができるか、復興支援や環境問題にどれほど貢献できるか。そういう社会正義の機会を著しく喪失し、社会の発展を阻害しているという認識が出来ているだろうか。残念ながら自分に身近で、共感できる範囲でしかものを考えられないのが人なのかもしれない。そういう人の集まりが社会だから、社会全体でも認識できる範囲は個人の思考を越えられないだろうか。1+1が2というのは事実だが、3、4になっていかないと集団でいる意味は薄い。どんな力が1+1を3や4にするのだろう。


2006-06-02 11:48  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(2) 

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